-此の世の人-



土方さんが肩に大きな傷を負って帰ってきた。
大きな手入れの後だ。興奮冷めやらぬ声で今日もまた部屋に呼ばれるかと思って帰りを待っていたが、その気配は無く、ただただ緊張感が廊下の隅々までを固めてまわる。
屯所内が騒然としている。
ざわめきを散らそうと隊士の間を裂いて闊歩する沖田隊長も皮肉の出が悪い。少々顔の色も暗い。
土方さんは平板に巻かれた白布まで、血で染めて帰ってきた。
鬼の霍乱か。

局長は出張でいない。
こんな時、一番取り乱しそうに見えて、こんな時一番頼りになる人だ。
隊士達も足の裏がむずむずするのがそのお陰でぴたりと止む事を知っているから、頭の後ろから今にも局長の一声が飛んでこないものかと心待ちにしている。
こんな時一番傍にいてほしい人だろう。
誰にとっても。
土方さんにとっても。
あの人がそんな甘い意識や覚悟で生きている人じゃないという事は知っているけど、今無意識に、近藤さんの「トシ」と、掌を探しているかもしれない。

何があったのだろう。
昨日今日と副長の任務にまつわる先準備・密偵を勤めたのは俺とは違う監察方だ。だからといって情報経路が滞っているわけではない。
何があったのだろう。
俺の処理が間に合ってないのだ。

絡む足を投げ出して、それを繰り返してたらやっと。副長の運ばれた広めの部屋の手前についた。塀に囲まれた中庭が、一番広く開け放たれているのを見渡せる縁側。大怪我を負った隊士はここに運ばれ、幕府より選り抜きの優秀な医師の到着を待つ。そう時間はかからない。
煩雑な経路が命取りになる場合もあるわけで、充分な用意のある救急病院を探すより、この方が処置に遅れが生じないのだ。
だけど死ぬ者もいる。
その部屋の畳に就く前にも就いた後にも。
とりどりの庭の木々の最も美しい縁側が開かれた部屋の中で、安静を一方的に約束させられたまま息を引き取る、剣の人だった体をいくつか見てきた。

とうに、おそらく土方さんの肩が10cmでも抉られて血飛沫が天高く噴き上げた時点ではもうすでに連絡を受けていたであろう医師と、運ばれた土方さんがその部屋の床に体を着けるのはほぼ同時で。それと同時に屯所中のおそらく全ての隊士達が、もう何も通れないほどにわっと群がって。縁側廊下と中庭に出来た半円の、外と内を区切りになって遮った。足が縺れてそれぐらいでだらしなく遅れた俺の入る隙間も無い。
庭に下りている隊士達も、たいてい俺より背が高いので、爪先を立てて背を伸ばしても、皆やる事は同じ。人の壁の高さも上がっている。

どうしたらしい。
そこでああなってこうなったらしい。
〜〜を○○して、悪い事に××しちまったらしい。

収集するに価値のある情報か。その判断も追いつかないままで、土方さんの身にあった憶測の起承転結が耳に舞い込んでくる。けど、どっくんどっくんと耳たぶまで打つ血の音に流されて全部零れていってしまう。
真贋を選り分ける前の混濁な物ではあるが、今唯一真実の眠りうる泥なのだ。今一番大切な安否の予想に、少しは参考にもなろうという物なのに。間延びしたまま停止した脳では処理どころか単語を拾う事すらままならない。
こんなみっともない事では俺に監察なんか勤まらない。こんな仕事廃業だ。

長い、一秒だかコンマ一秒の中で、外の声はぐわーんと歪んで遅くなったりキリキリと壊れたように早送りになったり。
もう少ししたら事後処理の面で俺の名前も呼ばれるだろうし、その時にはこんなぬかるみから拾って確かめるまでもなく、そぎ落とされた事実と経路が目の前に用意される。

どうしたらいい。
それまで俺は何をしていればいいんだ。

沖田さんは中にいるのだろうか。
さっき自分を追い越していった目はいつになく謹厳でいつになく昏かった。

何も出来ない。
ここに立っているだけで何も出来ない。
足の親指を軸にして、伸ばした体を前の隊士の背に肩にぶつけるより他、何も出来ない。

土方さんが運ばれてからどれだけの時間が経った。
人の声が何符聞こえた。今日の風に庭木は揺れたか。
門の手前から物々しい足音が聞こえ始めてからこっち、携わった者達の行動に無駄のあるはずもなく、庭を回って最短経路を通って運ばれた体から、今ようやくこれまでの道土方さんの患部を覆っていたとみられる白く清潔だった布がばたばたと運び去られる。
俺には蝉の生涯も終わりそうな時間だった。
一挙一動、この場を形成する素反応の一つから一つまでが、耳の中の時計を狂わせる。

白い。白い白い黒い。さっきの布にこびりついた赤い黒。
土方さんの痕、跡。
根源、血潮。血糊?気血。凝血、血漿、血球の塊。煮えすぎてどす黒い。
ジャムみたいだ、いちごのジャムみたいだ。
土方さんが全身いちごジャムまみれにして、とくに肩は何回もこってり甘いジャムを乗せられて、甘ーい甘ーい全身ヘヴィーシロップに漬けたみたいに甘くなって土方さんどこいくの。あんたどこいくの。待っていやだどこにも行かないで!

「―ざきぃ」
 …
「山崎!」

「はいっ」

目が開いてパチンと煮えたぎったジャムの泡が弾ける。
マグマみたいにボコボコ沸きたってた冷たい鐘楼ん中から頭を出すと、月を吸って青く静かな沖田隊長の隊服の肩の釦と沖田隊長が俺の事を呼んでいる。

「てめぇも来い。」

…。
どこに?

いやだ待ってくれまだ一目も会ってないんだ。離れたくない。ここにいさせてくれ。
木や屋敷の柱を行ったり来たりする途中に沖田隊長の顔が映り込む。蒼白だ。沖田隊長の顔も庭の木々も太い縁側の角の柱も。
動いてないはずの沖田隊長の目が、俺の目玉を追って近付いてくるように見える。
いやだ待ってくれあの人の息してる姿を見せてくれ。

「山崎。大丈夫だ。」

「あの人ァ、大丈夫だ。」

沖田隊長の一口一口はいつになく重厚で、継ぐ息の一つにすら乱れが無い。
口に上らせ人の耳に入れる言葉を、自身の耳に返る言葉を、真実として発露する為に。
自分の口に錘を付け髪一本まんじりとも動じさせず、こんなにも平然を装っているのは、下手な不安をこの場に伝播させないよう、彼の持てる限りの力と強い意志で自身の全身を支えているからだろう。十代の彼がここまで立派に成そうとしているのに。
取り乱してはいけない。俺一人情けない状態になってちゃいけない。
土方さんの大事は、ここに居る誰一人にとっても大事だ。
取り乱しちゃいけない。

前の隊士の体を放す。
ここに居たい。
だけど、この状況で隊長は俺を呼んでくれた。
最悪の事態、仇の立役者にしてくれるつもりなんだろう。
とてもじゃないが考えられない。けど、応えなければ。

縁を囲むどよめきと緑の中を俺は去った。
この場所からは土方さんの安否は見れない。
だったら何があったか見てきてやる。


今日の出入りに出動していったのは原田隊長の十番隊と他五隊で、土方さんはあの豪快な原田隊長と肩を並べ、喧嘩の興奮持ち越したまま活き活き帰ってくると思ってた。
そこそこの規模の徒党とはいえ、桂や高杉のような大物とは違うから、御用改めも無事終わるだろうと。半分の隊だけしか出さなかったのが真選組の手落ちだったのか、攻め入られた攘夷浪士どもは往生際悪くまだ粘ってやがるようで、交戦に出ている隊士とはまだ連絡がつかないらしい。密偵として先で落ち合った監察すらも携帯に出ない。思いの他悪い状況が待っていたようだ。
土方さんを運んできたのはその場に居合わせなかった救急隊員だし、彼らの知る現場の状況は、こちらの求めるそれとは違うだろう。
彼等の持つ情報で今こちらにも有益と思われる物は、同時に絶望の一途を太く短くするような物。土方さんの容態。傷の深さ。

この玄関近くの部屋に詰めてからも、どれくらい時間が経ったのかわからない。五分と経っていないのかもしれない。
現場に走った者もいるが、まだ戻らない。
俺がいけばよかったのか。
だがこの部屋で指揮を取っている沖田隊長が命じたのは別の隊士だった。
そういえば、沖田隊長は今日非番のはずなのに、いつの間にか隊服を着込んでいる。刀まで据えて。
カッチカッチと秒針の動く音がする。遅い。本当に一秒はこの長さだったか?

けたたましく、沖田隊長の電話が鳴った。
向こうの隊士からだ。
おう、おう、と相槌を打つ様子を眺める。

一通りの質疑応答を終えて「そうかい」と電話を切る。
間を置かずここに詰めてる隊士らに顔を上げて、沖田隊長は現場の状況をかいつまんで話し出した。

つい今しがた、手配書の最後の一名の確保を終えて、六隊は撤収に取り掛かっている。
現場の方でも土方さんの安否は気掛かりで、原田隊長なんか乱心かと思うほどまだ激昂しているらしく、とても電話に取り次げないと。
土方さんの怪我はどうも、背後から斬り被られた十番隊の平隊士を庇った時に負った物のようで、その斬り掛かってきた相手は土方さんの刃に倒れたらしい。なんて柄にも無い事を。隊士が口々に唱える。あの人らしい。

沖田隊長が言い終わるのと間髪入れずのタイミングで部屋の戸が開いて、廊下から医師の助手でやってきた女性が、取り敢えず出来る限りの処置が終わった事、土方さんの命に別状は無い事を告げた。
皆安心したのだろう。鬼に衣だなんだと苦笑いで高唱を始めた。

―しかしあの人に一閃浴びせられる奴が居たとは驚いたな。喧嘩だきゃあ強いからな。
―情報抜かれる間抜けな浪士の集まりかと思っていたが
―いや腕よりも運が良かったんだろう。結果悪い事になっちまったがな。

さっきまで自分らを厚く覆っていた不安を、千切り剥がすように饒舌だ。

一通り隊士達の吐き出しも済んだだろうと思われるあたりで、沖田隊長が追って現場の詳細を始める。


…罠だったという事だろうか?
結果は真選組の優勢で多少の負傷者は出したが、手入れに名が挙がっていた者の検挙は漏らさず成功した。だが、全浪士を捕縛・討取りしたというのに、計算の合わない数の死体が現場には転がっていて、そこから外へ散った者の数も、それと同等かそれ以上ほどもあったらしい。

後ろにやはり何かが絡んでいる。今回は尻尾切りのかたちをとられて、その何かにこちらから絡む事は出来なかったが、この先残った尻尾を洗うのは俺らの仕事だ。
死んだ尻尾からでも必ず何か足掛かりとなる物を引っ張り出してやる。

「山崎。」
「へいっ。」
 ―来た。

「お前土方さん見てろィ。」
「…へっ?」

「現場に居た監察が残って探ってる。
 てめぇの出番は足場が出来てからだ。」
「はぁ…」

なんというか、拍子抜けというか、悴けたというか。

「てめぇ、土方さんの助勤だろィ?
 …目ぇ覚ました時の形相はきっとえごいもんだぜ?」

ニコリといつもの爽やかでどこか黒い笑顔を作って見せてくれた。自分だって気が気じゃないだろうに。
さっきまで行くと張り切っていたくせに、掌返すようでかっこ悪いが、でも、とても有り難い。

「それ拝む役、お前に任してやらぁ。」
「へいっ。」

返事をして俺は廊下を抜けて、土方さんの寝かされている部屋へ走った。
やっと土方さんの姿が見れる。
そして傍に居られる。

どんぱち始まっちまったら、遅れとってる野郎のお守りしている間なんかねーんだよ。俺達ゃ死ぬのも仕事のうちだ。テメェの命はテメェで守れ。死にたくなきゃあ死んでも守れ。

なんていつもいつも言ってるくせに、馬鹿だなあ。様ぁ無いよあんた。

帰る医師とすれ違い、足を止め深くお辞儀をする。ありがとうございます、死なせないでくれて。
部屋に飛び込んで、すぐに布団の傍を陣取ろうと思ったが、まだもう一人の女性じゃない方の助手さんも残っていたので、一礼して、一旦少し離れたところに座る。
ここで彼が居なかったら創痍の身の土方さんに飛び付いてしまっていたかもしれない。一呼吸置けて冷静になれて良かった。
でも彼が時々ぽつぽつと話し掛けてくれる内容は、何故かあまり頭に入らない。今は薬で深く眠っているが、明日明後日には目を覚ますだろう。という言葉はよく聞こえた。あとは鍛え方が違うとかどうとか…
深夜には残っていた助手さんも、俺に労いの言葉を残し、荷物を持ち部屋を出て行った。もう一度頭を下げる。本当にありがとうございました。
深く深く、どんなに下げても下げ足りない。

土方さんの脇に座る。
よく眠っている寝息を立てて。やっと、聞こえた。



静かな時間も、快方には向かっていると聞いた後からではそう怖い物ではない。
たまに訪れる二人で居ても静かな午後のような柔和な安堵と、たいして変わりなく感じる。
七月の夜だ。うっすら汗が覆う。土方さんの包帯無い方の肩や腕も。
濡らしたタオルをきつく絞って、体を拭く。ついでに顔も。少し眉が動く。
本当によく眠っているなあ。
お願いこの人をまた戦えるとこまで戻してやってください。

ほんとはさっき一瞬、このままもう最前を張らなくても済むようになれば…
なんて事を思ってしまった。
腕は繋がったままでも、持ってかれたのと変わらないような状態だったら、もうこの人は一線を退けるじゃないかとも。
昨夜みたいな実像のある不安に追い立てられ怯えるのはもう嫌だ。
ごめんなさい。取り消します。
この人がこの人たれるよう、完璧に治ってやってください。


土方さんの左手を握って、頭を伏せて付けた。
右肩に響かないよう、力と重みの加減はしているつもりだけど、今自分が垂れ流しているいろんな涙は制御出来ません。怖かった。良かった。濡れるけどごめんなさい。まだ起きないでください。もう少しこうさせてください。

朝が過ぎ、昼も終わって、障子から暗い格子状の陰が伸びる頃、土方さんは目を覚ました。
あれだけ血を流した後だというのに、薬も打ってもらっているというのに、なんて早いお目覚めだ。あれから土方さんの顔をじーっと見たまま、まだ俺は顔も洗ってないっていうのに。







「しけた面してんな。もう大丈夫だよ。」

体は起こさないけど、こっちを向いて、少しゆっくり声を出す。

「心配すんな、斬れた場所が場所だけに盛大に血ィ噴いちまっただけだ。」

そんな事を言われても。
土方さんの目が薬のせいでぼーっと焦点が定まっていないせいか、いつもの裂くような眼光が砕かれて、目の表面で散り散りに濡れたみたいに光って、穏やかな笑ったみたいな柔らかい顔の上に乗っている。
そんな目見ただけで、俺はまた未然の恐怖に歯が合わなくなる。

「土方さんが、こんな事になるなんて、俺今まで見たことなくて―」
「当たり前だ、俺ァ喧嘩でも斬り合いでも負けた事なんざねぇ」
「だってこんなに斬られて…」
「斬られたんじゃねーよ切れたんだよ、つーか斬らしてやったんだよ」
「前だって刀折られたくらいで怪我はなかったし」
「ありゃあ負けたわけじゃねぇ、あいつにもまだ負けちゃいねぇ」
「でも、でもあれが旦那じゃなかったら土方さんとうに命取られてて」
「おい、さらっとろくでもねー事言うな。」
「そんなのも今にならないとわかんなくなってるなんてこんな事目の前にしないとわかんないなんて俺馬鹿になってるっていうか」
「しつけーな!負けてねーっつってんだろうが!」
「そうです土方さんは強いし、それは剣の腕だけじゃないってのも知ってるし、だから」
「…」
「だから、俺副長がこんな血まみれになってるとこなんか見る事も無いと思ってたから、だから、なんか覚悟も出来てなかったみたいで…でもだからってそれに安心して慣れて自分らがどんな仕事してたのかも忘れちまうなんてそれこそほんとろくでもなくて、」
「ちょっとお前、一気に喋んなくていいから。落ち着け」
「だからあの死ぬんじゃないかって、死ななくても消えるんじゃないかって、そしたら土方さん居なくなるんじゃないかって」
「…わかった。わかったから、な?」
「土方さんは絶対大丈夫なんて、根拠も無いのに勝手な思い込みで決め付けてたから」
「鼻水汚ねーぞ…あと顔も。」
「わかってるけど、あんた死んじゃ駄目だぁ、俺が生きてる間は死んじゃだめだぁ」
「お前が死んだらあとはいいのか?」
「はい」
「お前言ってる事めちゃくちゃだな」
「わかってますよそんな事はー。俺だって何言ってんのか自分でもわかりませんよ、でも声に出しとかないと生きてるあんたの耳に入るのいつが最後かわかんないでしょ?」
「おいおい、またさらっと縁起でもねー事言いやがって…」
「でもそうでしょう?てか俺だってもう黙った方がいいってわかってんですよ黙ったらいいんですよ俺は、なのに止めようと思っても口が止まらなくて声が出るのが止まらなくて土方さんの」



「ってぇ…」

土方さんの髪が退く。

「いてぇ…。お前これ傷口開いたらどうしてくれんだ?介錯無しで腹切らすぞ」


「おい。聞いてんのか?」


「おーいー。山崎。殴ってもいいか?」
「はいっ。…そうしたら、俺介護します」
「アホか。明日死ね」
「えええ、なんすか!いきなり」
「そしたら俺は明後日から自由だ」

え?って事は俺がさっきどさくさに紛れてしたお願いは叶えてくれるって事だろうか。
だよなそういう事だよな…なんだこの人どうしたの?何この優しさ。鬼のなんとか?まじで死期近いんじゃないか?しかも俺のが。

「もう、いいから黙ってくれ。いつまで喋り続けるつもりだ?」

ほんとに。さっきああしてくれなかったらいつまで喋り続けてたんだろうか俺は

「おい…」

「たぶん土方さんの心臓が止まるまで。」

…。

「あ!違いますこれは!さっきの独り言が続いて出ちまったんです、返事じゃありません。」
「…お願い。やっぱ今日中に死んでくれ。」

という事は俺があと5時間弱喋り続けても聞いていてくれるって事だろうか。

あれ?―「ていうかあんたなんで体起こしてんだぁ?寝てなきゃ駄目でしょ!ほんっと」

あんたが怪我してみんなどれだけ心配したと思ってんだ。俺なんか目の前真っ暗になったぞ。
あ。そっか…体起こしてんのは…や、あっ…、ちょ…
それにしても土方さんもけっこう乙女ちっくな事してくれるよなーったく!うわあ嬉し!やべ!俺きもっ(笑)

「…。ちょっと部屋行って煙草とってきてくれ。ニコチンきれた」
「駄目ですよ!傷に煙草は障るでしょ」

何考えてんだ全く。

「じゃあもう、独り言言うのやめてくれ…」

へ?

「お前こそ何考えてんのか…、全く。さっぱりだ」






さっぱり聞こえてる。

時間軸はコールドダウンのすぐ〜少し後くらい。
カブト狩りより後でしょうか…。